大阪難波停車中のひのとり 出発20分程前には入線するのでゆっくり乗車できる
手前のお兄さんはひのとりのGマーク受賞の広報写真を撮影中の近鉄スタッフ
近鉄の名阪特急に登場した新型特急ひのとり。撮り鉄には2回ほど出掛けたものの乗り鉄の方はなかなか機会がなかったのですが、今回先頭車の最前列が首尾よく予約できたこともあって、ようやく乗車することになりました。
私は大津市在住なので、始発から乗車するには大阪難波までわざわざ行く必要があり、大阪方面行きの朝通勤時間帯の混雑を避けて12時発の列車にしておいたのですが、当日朝にJR京都線で人身事故があり、結果的に2時間ほど掛けて浜大津や三条を経由して京阪で行くことになったので、遅い時間にしておいて本当に正解でした。
ちょっと奢ったプレミアムシートでの2時間5分の乗車は、揺れも少なく静かで快適そのものでした。因みにひのとりは大阪難波から近鉄名古屋までレギュラーシートが運賃(2,410円)+特急料金(1,930円)+ひのとり特別加算料金(200円)の合計4,540円、プレミアムシートは+700円で合計5,240円と、新幹線のエクスプレス予約の新大阪~名古屋5,680円に比べて大幅に安いという程でもありませんが、そこそこの乗客があったことからも一定の競争力があるということなのでしょう。
大阪難波駅でひのとりのプラレールを持った男の子が車内を覗いていたり、通過列車をスマホで撮影する人が居たり、沿線の子どもが手を振ってくれるのに運転手が応えて手を振ってくれていたり、見ていてこちらもうれしくなりますね。

車内のサービスコーナーのコーヒーは200円 ひのとりマーク入りカップはもちろん持ち帰り
今回の乗車券はチケットレスなので残念ながら画像データーだけ 1号車7列が名古屋行き最前列

運転室は広々しているが機器類は思ったよりシンプルな感じ
沿線の子どもに手を振り返すやさしい運転手さんだった
さて、14時5分という半端な時間に名古屋に着いたので、ちょっと戻ることになるのですが近鉄最後の未乗区間、鈴鹿線乗車の為に伊勢若松まで行くことにします。それならひのとりを津で下車すればよさそうなものですが、せっかくの最前列シートだし、やっぱり最初は全区間乗らないとね。

伊勢若松駅に侵入する鈴鹿線電車 左の複線は名古屋線中川方面
鈴鹿線は伊勢若松から平田町まで8.2kmを結ぶ路線で、元は軌間1067mm(今は1435mm)の旧伊勢鉄道の支線として、1925年(大正14年)に伊勢若松~伊勢神戸(今の鈴鹿市)が開業しました。現在の平田町まで開業したのは1963年(昭和38年)で、沿線の工業化の進展に合わせて伸延されたものと思われます。
沿線の鈴鹿市は同市のHPによると三重県内では四日市市に次いで工業生産高が多いそうで、平田町の近くには旭化成や本田技研などの事業所があり、ビジネスホテルなども数軒ありました。
列車運行の基本は伊勢若松⇔平田町の折り返し運転ですが、平日は朝1本だけ名古屋からの直通急行があるようです。

鈴鹿線は鈴鹿市駅で列車交換する
後ろに見えている高層ビルが市庁舎 産業が多く税収が良いのか、立派
さて、平田町から名古屋に戻る際に乗換案内で時刻を調べると、近鉄で素直に戻るルートの他に、鈴鹿市駅で下車して伊勢鉄道に乗り換えるという、決して一般人が選びそうもないルートが第二候補として表示されており、これはもう神様のお告げ・・・ということでこのルートを選ぶことにして鈴鹿市駅で下車、立派な市庁舎などを見ながら伊勢鉄道の鈴鹿駅まで10分程歩きます。

鈴鹿駅の伊勢鉄道ミニ展示

快速みえはキハ75系の4両編成
伊勢鉄道の鈴鹿駅には小ぶりながら同鉄道に関する展示室があったり、今どきめずらしい硬券きっぷだったりと、早くもこりゃいい選択したワ・・・と思っていたところに、伊勢鉄道は非電化なので当然ながらやってきた「快速みえ」は気動車で、エンジンを唸らせながら頑張って走る気動車の乗り心地を久しぶりに味わうことが出来ました。電車で不足という訳では無いですが、やはり鉄分の補給効率から言うと気動車>電車ですね。

宿泊したホテルの客室からは名古屋駅が良く見えた
これもやはり神様のご加護