雷雨の中で撮影した錦川清流線 命がけ?の一枚
3月24日の週に中北部九州のローカル線乗車に行ってきました。今回は「国鉄・JR時代に乗れず、その後第三セクターになった鉄道」+地方私鉄に乗るというのが主目的だったのですが、計画を練っているうちにあれもこれも・・・と結構盛り沢山な旅行となりました。
現在500系で運用されている「こだま」は下りの833*、841、849、851*、857*、861の6列車(*マークは岡山始発)で、今回は錦川鉄道に乗車することも考慮して、京都から「ひかり」で広島に向かい、最初に833列車で広島~新岩国を、錦川鉄道乗車後851列車で新岩国~小倉を移動することにしました。また、「こだま」で運用されている8連の500系のうち、6号車指定席が元グリーン車の526 7200番台なので、自由席でも十分座れるとは思いましたが6号車の指定席を奢ることにしました。
6号車の車内はフットレストこそ撤去されているものの、ゆったりした座席やシートピッチは元のグリーン車のままで、非常に快適に快適な時間を過ごすことが出来ました。

広島駅に入線する500系こだま スピード感溢れるデザインは今でも目を引く

500系独特な円筒形の車内 6号車の指定席は元はグリーン車
新岩国で下車し、新幹線高架下の連絡通路を5分程歩いて、清流線の愛称もある錦川鉄道に乗り換えます。
錦川鉄道は国鉄岩日線として岩国と山口線の日原(津和野の北東約9km)を結ぶ目的で建設され、1963年に今の錦町で開通したものの、ご多分に漏れずその目的は果たせず、特定地方交通線の第二次廃止対象路線に指定されたところを、1987年に第三セクターの錦川鉄道として存続することになりました。清流線の愛称のとおり、全線ほぼ錦川と並行しており、錦町行の場合は車窓右側に錦川の流れを見ながら乗車を楽しめます。

錦川鉄道全線フリー切符(左下)は車内で購入できる(2000円)
この切符を終点錦町の窓口で見せると、絵葉書と乗車記念カードが貰える
もちろん錦川鉄道の全線に乗車したかったので、先ずは清流新岩国から岩国方面の列車に乗車しますが、同線の起点の川西駅ではなく一つ先のJR岩徳線の西岩国駅まで足を延ばして駅舎を見ておくことにします。
この西岩国駅は1929年に岩国駅として開業しますが、その後現在の岩国駅がある麻里布地区が発展し、1942年に当時の麻里布駅を岩国駅と命名すると同時に西岩国駅となったという歴史があり、岩国駅だった当時は錦帯橋観光の乗客などで賑わったようです。

入口のアーチなど錦帯橋に因んだデザインとなっている西岩国駅舎 駅舎は立派でも現在は無人駅
西岩国駅見学の後は再び岩国駅で折り返してきた錦川鉄道の列車に乗車、錦川の清流を眺めながら終点の錦町をめざします。進行方向右側のクロスシートに席も確保できて万全の体制?で臨んだのですが、錦町が近づくにつれて車窓は暗くなり雨模様に。。。

錦川は良く見えたが、錦町が近づくと雨も降りだして昼なのに薄暗くなってきた。。。
終点錦町で下車。少雨だったのでとりあえず傘をさして撮影予定地点の錦川を渡る橋梁まで行ってみたのですが、そのうち雨が激しくなり、おまけに雷まで鳴り出すという事態になって、「無謀撮り鉄、カメラに落雷して意識不明の重体」なんてことになっては元も子もないので、これこそ神様のご加護、近くの廃ガソリンスタンドの屋根下に避難して雨をしのぎながらもとりあえずシャッターだけは押したのが冒頭の写真です。
とりあえず雷にも打たれることも無く、そうこうするうちに雨も上がったので、「まちぐるみ博物館」となっている錦町駅周辺をぶらついたり、岩日線の未成線区間の路盤を走る「とことこトレイン」や、駅隣接の鉄道記念館などをみておきます。

錦川鉄道本社もある錦町駅 ホームは駅舎後ろの土手の上にあり階段で上がる

岩日線未成区間を雙津峡(そうづきょう)温泉駅まで走る「とことこトレイン」
残念ながら基本土日祝の運転で乗車できなかった

全長1796mの「きらら夢とんねる」 蛍光色で装飾され、「とことこトレイン」から楽しめるそうだ

鉄道記念館 国鉄岩日線として開業した当時の新聞記事なども展示されている

錦町駅構内に停車していたキハ40 団体列車などに使われる様だがこの日は使用されていなかった
帰路の列車は2両編成で、これは団体列車の折り返し運用。とはいえ錦町で降りても特に有名な観光スポットがある訳でも無く、所在なく駅付近にたむろしていた団体列車の乗客の多くはそのままこの普通列車で折り返すことになり、すっかり出来上がった団体客に交じって新岩国に戻ることになりました。
新岩国からは再び500系こだま6号車に乗車して小倉へ、さらに日豊線で行橋まで行ってこの日の予定は終了です。

行橋は高架ホームの駅 乗車した813系はクロスシートが1/3ほど撤去されていた